70代女性|欠けた銀歯と広範囲の虫歯をジルコニアインレーで修復した症例
1.症例情報
保険外で新しい被せ物をしたい
2.診断・治療方針
診断:広範囲う蝕
治療方針:金属を使用しないオールセラミック修復
(ジルコニアインレー)による補綴治療を実施
3.治療計画と選定理由
(治療目的)
- 審美性の回復と長期的な機能性の確保
(補綴材料の選定理由)
- 金属色の排除による自然な色調再現
- 高い強度と耐久性を有するジルコニアを選択
- e-maxと比較し、ジルコニアは破折リスクが低く、長期安定性に優れると判断したため
4.治療方針
形成・印象採得→技工物装着→咬合調整→術後写真撮影
5.治療結果
6.術前術後写真



7.患者の声
長年、歯医者に行かずに過ごしていましたが、久しぶりに検診を受けたところ、
虫歯が多く、しかも広範囲に広がっていると教えてもらいました。
「これ以上削ると自分の歯がほとんど残らない」と説明を受け、
今後は虫歯にならないようにと、保険外の被せ物でしっかり
治療していただくことにしました。
仕上がった被せ物は見た目もとても自然で、自分の歯と違和感がなく、
本当に満足しています。
これからは定期的に通院し、今の綺麗な状態をしっかり保っていきたいと思います。
8.メリットとデメリット
(メリット)
①強度が高く、強い力がかかる奥歯でも使用できる
ジルコニアのメリットは人工ダイヤモンドと呼ばれるほどの強度です。
従来の被せ物と比較すると、割れや欠けのリスクがほとんどありません。
1番大きな力が掛かる奥歯への適用はもちろん、前歯などでも使用できる
汎用性の高さも魅力です。
「金属アレルギーで金属が使用できない人」や「セラミックにしたいけど
割れ・欠けが心配」という方にはジルコニアが第1の選択肢となると思われます。
②過酷な口腔環境にも耐える耐久性の高さ
口内環境は食べ物による急激な温度の上昇・下降やアルカリ、酸などから、
変化が大きく実に過酷です。しかし、ジルコニアは酸やアルカリ・熱への耐久性が
とても高く、長期的に使用していても変色や溶解するといった心配はまずありません。
③金属アレルギーを起こさない
金属ではないため、生体親和性をもち、安全性も高く、耐熱性にも優れて
金属アレルギーの方も安心して使用できる素材です。
近年はインプラントでも使用されています。
④歯茎が黒ずまない
金属素材を一切使用しないセラミック治療なら、金属の溶出による
歯肉の変化が起こらない為、歯茎が黒ずんでしまうメタルタトゥーが起こりません。
歯茎の黒ずみは、口元の審美性を低下させる要因になることから、
それを防げる点はセラミック治療の大きなメリットのひとつといえます。
⑤プラークがつきにくい
表面が滑沢で細菌の付着が少なく、二次カリエスのリスクが低いことが挙げられます。
むし歯が再発しにくいということは、詰め物や被せ物の寿命の延伸にも繋がります。
(デメリット)
①透明感・色調再現はやや劣る
オールセラミック(e.maxなど)と比べると、前歯部での自然な色調再現には限界がある。
②自由診療のため高額になる
セラミックで詰め物や被せ物を作る場合は自由診療となります。
健康保険の範囲内でもセラミックが含まれた素材を使用することはできますが、
あくまで歯科用プラスチックであり、経年的な摩耗や変色は避けられません。
セラミック素材を使う場合は、治療にかかった費用は全額自己負担となります。
③歯を多く削る場合がある
セラミック治療は、場合によっては歯を多く削らなければならないかもしれません。
銀歯をセラミック歯に変える際には、銀歯の厚みだけではセラミックの強度が不十分で、
セラミックの厚みを出すため健康な歯を削ることが少なくありません。
神経との距離が近かったり、処置をするなかで神経が露出する露髄が生じたりすると、
抜髄や根管治療を行う必要性がでてしまいます。
むし歯になっておらず、詰め物や被せ物も装着していない歯の形や大きさ、
色を改善する目的でセラミック治療を行う場合は、それなりの量の歯を
削ることになります。エナメル質は一度削ってしまうともとに戻ることはない為、
注意が必要です。
④歯ぎしり・食いしばりがある人は要注意
強い咬合力がかかる方はe-maxが破損するリスクが高くなるため、
当院ではナイトガードの制作をお願いしています。
免責事項・医療広告ガイドライン遵守
この症例は当院で実施した自由診療の治療例です。
治療の効果や経過には個人差があります。すべての方に同じ結果が得られるとは限りません。
自由診療のため、保険適用外となります。治療費は症例ごとに記載した金額が目安となります。
治療には次のようなリスク・副作用が生じる可能性があります(治療法により異なります):
- 治療部位の腫れ・痛み・出血
- 治療後の知覚過敏
- 素材アレルギーの可能性
- 装置の破損・脱離リスク
- 効果が安定するまでの経過観察が必要
- 治療内容や個人の状態によっては追加治療が必要になる場合があります
詳しくは担当歯科医師にご確認ください。ご不明な点はお気軽にご相談ください。
