1.ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングとは、自宅で自分自身でするホワイトニングのことをいいます。歯医者さんで自分に合った専用のマウスピースを作成してもらい、専用の薬剤を歯型
にピッタリ合わせて作られた専用のマウスピースに塗布し、毎日装着し少しずつ白くなるホワイトニング方法です。とても簡単な方法なので、初めてのホワイトニングはホームホワイトニングでデビューをする方も多いようです。確実に効果を得るためには最低2週間は毎日装着することが推奨されています。歯医者さんやサロンには通わず、自分の都合のよいタイミングで歯を白くすることができるので、平日忙しく歯医者さんへ通うことが出来ないサラリーマンやOLの方でも気軽に始められます。
2.ホームホワイトニングのメリット
2-1 何度もメンテナンスができる
ホワイトニングは、歯医者さんで施術をおこなうオフィスホワイトニング、自宅でおこなうホームホワイトニング、二つのホワイトニングを併用するデュアルホワイトニングと3種類あります。ホームホワイトニングは歯型にピッタリあうマウスピースを作成してしまえば、薬剤を購入するだけで何度も使用することが可能です。オフィスホワイトニングやデュアルホワイトニングだとメンテナンスをおこなう度、費用が掛かってしまいます。
またホワイトニングは自由診療になるので、使用しているホワイトニング剤、マウスピース代が歯科医院によって異なります。
・ホームホワイトング:上下マウスピース+ホワイトニング剤 ¥22,000‐
2-2 自然な白さになるのはホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、歯の内部(象牙質)から漂白していきます。低濃度の薬液を使用して、徐々に歯を白くしていくので、後戻りがしにくく、自然な白さに仕上がります。
コーヒーやワイン、カレー等の着色は表面の汚れなのでオフィスホワイトニングで漂白できますが、加齢による黄ばみは内部から生まれるのでホームホワイトニングをされた方が効果を感じやすくなります。タバコを吸う訳でもないのに、何故黄ばんでしまうのだろう…と感じている方は年齢による黄ばみかもしれませんね。
2-3 知覚過敏になりにくい
ホームホワイトニングは、患者様が自分で施術をするものなので薬液は刺激が少なく、知覚過敏になりにくいです。即効性の高いオフィスホワイトニング(歯医者さんで施術をおこなうホワイトニング)は、専門の資格を取得した歯科医師、歯科衛生士のみが使用できる高濃度な薬液を使用しているため、多少の痛みを伴います。
効果には、個人差が生じるため、気になる方は通われている歯医者さんで聞いてみましょう。ご自身のメンテナンスや食生活次第で効果が大きく変わります。色の変化には個人差がありますが、おおよそ2週間で色見本でいう2~3段階白くなると言われています。やればやるほど効果が出るので、毎日かかさず行うことが大切です。
2-4手軽にホワイトニングができる
手軽に自宅で歯を白くできる点が最大のメリットです。 専門の機器やクリニックへの頻繁な通院が不要で、自分のスケジュールに合わせてホワイトニングが可能です。また、コストもクリニックでのホワイトニング(オフィスホワイトニング)に比べて抑えられるため、経済的にも優しい選択肢といえるでしょう。
2-5低濃度の薬剤で安全性が高い
ホームホワイトニングで使用する薬剤は、「過酸化尿素」から構成されています。ホワイトニングで使用する「過酸化水素」よりも効果が緩やかで、安全性にも優れています。オフィスホワイトングに比べると、ホワイトニング中に知覚過敏などの痛みや違和感も起こりにくく、痛みが苦手な方にもおすすめです。
2-6白さが長持ちする
ホームホワイトニングは薬剤をじっくり浸透させていくため、オフィスホワイトニングに比べて白さが長持ちします。普段の食事やお手入れによって異なりますが、半年ほど白さが持続するといわれています。
2-7長期的なコストを抑えられる
2回目以降、ホームホワイトニングを行う場合は、前回作ったマウスピースを使うことができます。そのため費用は薬剤だけで済み、長い目で見るとコストを抑えることができます。
2‐8チェアータイムが短い
ホームホワイトニングは基本的に、自分でホワイトニングの施術をします。ホームホワイトニングに関することで歯医者に行ってすることは、
- ホワイトニング前の検診・虫歯や歯周病治療
- ホームホワイトニング用のカスタムトレーを作るための型取り
- 出来上がったカスタムトレーの受け取りとホームホワイトニングの説明 以上の3点です。
ホワイトニングのために歯医者に通院しなくてはいけないオフィスホワイトニングのように、何度も歯医者に通う必要がないので歯医者の診療台に座ってホワイトニングが終わるのを待つ時間もありません。家で気軽にできるホームホワイトニングは手軽に感じることと思います。
3.ホームホワイトングのデメリット
3‐1白くなるまで2週間以上かかる
ホームホワイトニングの効果が出始めるのは何日からなのか知りたい方もいらっしゃると思います。徐々に白さがでてきますのでオフィスホワイトニングに比べると効果を実感できるのは時間がかかります。また象牙質やエナメル質が厚いため効果がでるのにも時間がかかると言われています。一般的には1週間経過したあたりから白さが徐々にわかるようになってくるため、パーティーや結婚式などのイベント間近の方には、ホームホワイトニングよりオフィスホワイトニング方が良いですね。
3-2 毎日2時間装着!マウスピースが苦手な方はNG
ホームホワイトニングでは、マウスピースを2時間程装着します。マウスピースを入れている時は、うまく発音できず、喋りづらくなるという方もいらっしゃいます。毎日およそ2時間マウスピースを装着することにストレスを感じる方はオフィスホワイトニングをおすすめします。
3-3 ホワイトニング後は食事制限がある
基本的に、ホワイトニング後着色しやすい状態になっているので、食事制限が必要になります。時間でいうと、12時間~24時間程で控えた方が良い飲食物としては、カレー、チョ
コレート、ぶどう、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワインなど、色の濃い食べ物が挙げられます。タバコもヤニが着色原因になるので、少し控えた方が良いでしょう。
3‐4白さの調整が難しい
また、ホームホワイトニングでは歯の白さの調整が難しいと言われています。オフィスホワイトニングでは、歯医者さんが希望の白さに仕上げてくれますが、ホームホワイトニングは自分で行うため、どのような仕上がりになるのか予測がつきにくいという一面があります。
3‐5継続する意思が苦手な方は難しい
オフィスホワイトニングは、専門家にまかせきりでホワイトニングが完了しますが、ホームホワイトニングをおこなうのは毎日が自分自身です。毎日自分で、「ホワイトニングする」という意志を持って、ホワイトニングをしなければ、当然のことながら歯は白くなりません。後回しにしてしまう気持ちのある方はオフィスホワイトニングの方が簡単に感じるでしょう。
3‐6トレーと薬剤の管理
ホームホワイトニングに使用するものは、基本的にはすべて歯科医院から処方・用意されたものを使います。(※ホワイトニング前の歯磨きに使う歯ブラシは別です)そのため、薬剤やトレーを管理するのも患者さん自身の役割。ホワイトニング剤は、冷蔵庫で保管しましょう。トレーはきれいに洗って、ケースの中で保管します。(トレーは透明なので、ケースに保管していないと誤って捨ててしまうおそれがある。)このように自分自身でしっかり管理しておかないと、紛失や劣化の原因にもなるので、片付けや管理が苦手な方は少しおっくうに感じる気持ちが出てきます。
3‐7トレーや薬剤への違和感や不快感
口の中に異物を入れると、オェッとなりやすい体質の人もいます。(この症状を嘔吐反射と言います)。この嘔吐反射がある方にとっては、マウスピースを入れておくだけでも不快感を感じる場合があったり、薬剤を入れたトレーを口の中に入れることに違和感を感じることもあるので、ホームホワイトニングがしんどくなることもあるようです。
3‐8部分的なホワイトニングができない
ホームホワイトニングは、ホワイトニング剤を入れたトレーを口の中に装着して、ホワイトニングします。部分的に、「この歯だけホワイトニングしたい!」と思っても、ホワイトニング剤は他の歯にも流れていってしまうので、薬剤を部分的に歯に塗ることはできません。
4.ホワイトニングを避けた方が良い方
4-1詰め物や被せ物が多い方
詰め物や被せものが多い方は、自分の歯との色の差が目立つようになってしまいます。その部分も色を揃えるという選択肢もありますが、時間も費用もかかります。また、ホワイトニングをした歯はそのうちに色戻りをし始めるため、あまりお勧めできません。
4-2人工の歯の方(入れ歯、差し歯)
ホワイトニングは自分の歯であることが前提ですので、入れ歯、差し歯などの人工の歯を白くすることはできません。
4-3歯にヒビがある方
ホワイトニング剤の強い刺激がヒビから入り、歯がダメージを受ける可能性がありますので、避けるようにして下さい。
4-4歯の神経を抜いてしまった方
ホワイトニングは、神経が生きている歯に対して有効な方法です。神経を抜いてしまった歯や死んでしまっている歯の場合は効果がありません。
その場合は、ウォーキングブリーチという歯の中に漂白剤を入れて白くする方法が可能です。
4-5変色の強い方(抗生物質の影響)
抗生物質の影響で歯の変色が強い方は、ホワイトニングの効果が出にくいと言われています。
この場合、神経を取ってウォーキングブリーチをするという方法もありますが、一度歯医者さんに相談してみることをおすすめします。
5.ホワイトニングを行ってはいけない方
5-1無カタラーゼ症の方
ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素がない、無カタラーゼ症の方がいらっしゃいます。万が一体内に取り込まれると、分解されずに残留してしまい、進行性口腔壊死などの重い病気になる可能性がありますので、絶対に行ってはいけません。
5-2妊娠中、授乳中の方
妊娠中もしくは授乳中の方に問題があったという事例の報告はありませんが、それと同時に妊娠中や授乳中でも安全であると分かっていないため行わないで下さい。赤ちゃんに何かあったら大変ですね。
6.ホームホワイトニングの自宅でのやり方
- 歯磨きをする: ホワイトニングの前に歯みがきをして歯の表面をきれいにしておきましょう。
- ホワイトニングジェルをマウスピースの内側につける: 歯科医師に指示された使用量を守り、歯1本分ずつ丁寧にジェルをつけます。
- マウスピースを装着して指定された時間待つ: 歯に装着したマウスピースを指定時間着用します。ジェルの量に注意し、あふれたジェルは拭き取ります。
- マウスピースを外して歯の表面のホワイトニングジェルを落とす: 歯ブラシで丁寧にブラッシングしてホワイトニングジェルを落とします。
- マウスピースをきれいに洗う: マウスピースを水と歯ブラシで洗浄して残ったジェルを取り除きます。
7.ホームホワイトニングQ&A
Q.ホワイトニングは歯に悪い影響はないのですか?
A.当クリニックでは、歯を白くする方法の中で最も安全で害がないとアメリカの審美歯科学会が推奨している方法を採用しています。ご安心ください。
Q.ホワイトニングとは何ですか?歯のクリーニングとは違うのですか?
A.デンタルクリーニングはご自身の歯を本来の色に戻すことです。歯科医院で歯の清掃・洗浄をし、歯の表面のお茶などの茶渋、たばこのヤニなども取ることができます。
ホワイトニングではご自身の歯を内部から本来の歯の色より白くすることができます。
Q.難しくないですか?
A.当院のホームホワイトニングは、誰でも手軽に簡単に行えます。以前のホワイトニングで必要だった、薬剤を混ぜ合わせたり、量を測ったりする手間は必要ありません。ホワイトニング剤を用意してマウスピースに注入し、ホワイトニングを開始するまでの時間は、たった一分程度です。
Q.知覚過敏があるのですか…
A.術前に知覚過敏があるのはホワイトニングにとって大きなリスクです。知覚過敏がある方には効果がでるのに時間がかかりますが、短時間の使用をおすすめします。知覚過敏が悪化し、ホワイトニングができないこともありますので、ご理解の上ご来院ください。
Q.歯の治療中ですがホワイトニングできますか…?
A.歯の治療によってオーダーメイドのマウスピースがきっちりとはまらなくなることがあります。治療中の場合はキリのいいところまで治療を進めてから、ホワイトニングを行いましょう。ただし、治療で白いつめものや冠を作る場合は先にホワイトングをしなければなりません。歯の状態によって違いますので一度ご相談ください。
Q.味や匂いはありますか?
A.味や匂いは歯磨き粉によく似ています。ただしホワイトニングには歯にぴったりとフィットしたオーダーメイドのマウスピースを使いますので、薬が漏れることはほとんどありません。
Q.お試しはできますか?
A.残念ながらできません。ホームホワイトニングを行うにはたとえ数日行うためであっても、「問診」「型取り」「オーダーメイドマウスピース作成」という一連の流れが全て必要になるからです。申し訳ありませんが。ご了承ください。
Q.すべての歯が白くなるの?
A.奥歯はホワイトニング効果が出にくいため、当院のマウスピースは前から5番目まで、上下それぞれ10本を白くできるように設計しています。なのですべての歯には適応しません。
Q.ホワイトニング後に気をつけた方がいい飲食物はありますか?
そのためホワイトニング後24~48時間は、色の濃い食べ物、飲み物は控えてください。
(コーヒー、紅茶、烏龍茶などのお茶類、赤ワイン、ベリー類、タバコや葉巻、しょうゆ、ソース、ケチャップ、カレーソース、着色料を使用した食品など)。